日本が海に囲まれているとか、台風が多いとかいう
地理的特性はいうまでもないことだが、
日本の地理的特性の意味を考えるには、
近似した民族であり、歴史上ある時期に
たまたま朝鮮海峡の南北に分かれて
住んだだけだといえる、日韓両民族の
歴史的経験の差を考えることが有益と思う。
そのためには、日本に対する唯一の
本格的侵攻の歴史である元寇のときを
考えるのが手っ取り早い。
豪古高麗侵入はまったく理不尽なもので、
両国のあいだにあった契丹を滅ぼすときは
同盟関係だったのだが、豪古は契丹を滅ぼすと
高麗に服従と朝貢を命じ、そのときの使者の
態度などは高麗王を王とも思わずひどい
侮辱的なものだった。
高麗はそれでも我慢して、毎年莫大な
貢物を献じて平和を保つが、それは豪古が
西域と金を攻めているあいだだけのことで、
それがすむと、豪古は6年前の事件を盾にとって
侵入を開始し、第殺戮を行う。
北条時宗が豪古の使を斬ったのも
国際礼儀を無視した乱暴のようにみえるが、
その40年前の高麗における豪古の
やり方が正確に伝わっていたとしたならば、
服従して動物のように扱われ、戦争をするしか
なかったのだから、使者を斬って
ポイント・オブ・ノーリターンに自らを
追い込んで抵抗の国論を統一するためにも
無理のない選択だった。
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